面白い漫画の描き方

ところで
君たち
「おもしろいマンガ」と
いうものは
どうすれば描けるか
知ってるかね?
知らないのでどなたか教えてください。
ただ、私が面白い漫画を描くと思った漫画家の先生方の面白い漫画の描き方のレビューやお話を聞くと、やっぱり人物設定にしても世界観にしても、何もかもきっちり練り込まれている。「何となくキャラを作って漫画に当て込みました!」みたいに思ったモノは、私が面白いと思った漫画の中にはまずありませんでした。
漫画にしろ小説にしろ映画にしろドラマにしろ、人に面白いと思わせる物語を作ろうと思うと、ある種のギミックが必要になってくる様に思います。それは、物語を作っていく上で試行錯誤し、気づき、体験し、培って得たモノなのだと思います。漫画家の先生が取材旅行で長期休載したりしますけど、あれもそうですよね。リアリティを自分の中で昇華し自分の作品として再現できるギミック。既に面白い漫画の描き方を確立してしまっている方の中ではロジックになっているんでしょうか。
子供の頃に古本屋で見つけた「鳥山明のHETAPPIマンガ研究所」と言う本に「主人公やキャラには弱点を必ずつける」と言うお話がありました。つまり、何でも出来る完璧な主人公がカッコよく勝ってしまうよりも、弱点や制約を抱えたキャラが勝つ方が、勝利後の爽快感が強いと言う事です。
最初に読んだ時は「そういうもんか。あ、でもどんな漫画でも弱点のない主人公やキャラはいないよなあ…。確かに、最初から楽々勝てるのが解ってるバトル漫画ってつまらないよな。」と漠然と思ったものです。
…今思えば、これも一種のリアリティの追求のひとつです。ジョジョの荒木先生も、キャラ設定には必ずそのキャラが恐怖に思う事など、細かな設定を考えているそうです。キャラを動かそうと思った時、そのキャラの性格が行動に大きく起因します。だからこそキャラの性格を掘り下げる事は、物語を綿密に練り上げるのに重要な工程なのだと言えます。
…ジョジョの岸辺露伴先生じゃないけど「何か書こう・描こう」と思った時、最近特にそんな事を考えるようになりました。
あの蜘蛛の味まで知っとこうとかそんな思考回路までは流石に理解不能ですが…
誰かに見て読んでもらって「面白い」と思ってもらう事が目的ならば、独りよがりではいけないし、根拠もないのに自分の中で線引きして、世界観を狭めてしまうのはいけない。
この展開にした方が面白いと思うなら「こんなシーン描けない…」とやめてしまわずに、思い切ってどんどん踏み込んでしまうのがいいと思います。(それが後のオチどうしようみたいな事にもなって悩んだりもしますが…)
そもそも「面白い漫画」って基準自体も人によりけりなので、物語を作る本人の感性が万人に近いかどうかでも変わってくると思いますが…。
他人から共感を得るには、感性やセンスってやっぱり大事ですよね。面白い漫画を描くための努力も大切ですが、努力だけではなかなか補えない分、それが一番難しいと思います。