kindleコミック「ジョジョの奇妙な冒険 第5部 黄金の風」

ジョジョの奇妙な冒険って部によってコンセプトは大分変わってきますが、アクション好きのジョジョラーには5部の「黄金の風」は人気が高いのではないでしょうか。
ちなみに私は4部の「ダイヤモンドは砕けない」、その次に2部の「戦闘潮流」が好きです。
私の好みは「人間臭くて要領のいい憎めない主人公」であるかどうかだったりします。もちろん3部「スターダストクルセイダース」の承太郎もカッコいいのですが、何だか完璧超人過ぎてとっつきにくい感じです。
そんな訳で、第5部の「黄金の風」。例に漏れず主人公にイマイチ感情移入できない。
と言うか第一印象から色々衝撃的でありえなかった。
何が衝撃的ってアナタ、主人公:ジョルノ・ジョバァーナ(汐華初流乃)のこの前衛的かつ斬新な未だ時代が追いついていない髪型!
こうなる前は普通の黒髪ショートだったみたいですが、一体彼に何があったんでしょう。
と言うか子供の頃から既に無自覚のスタンド使いだったのにも関わらず今更スタンド使いの影響でDIOと同じ金髪になったと言うのはどういう事なのでしょう。
それはともかくあの前髪は強制的にああなってるんでしょうか。…だとしたら不憫でなりません。
でも基本的に登場人物はみんな凄い髪型とコスチュームなので、作中では彼の奇抜なヘアスタイルと服装もそんなに目立っていない気がします。おかっぱ頭とか穴あきスーツに裸ネクタイの奴とかもいるしな。
デザイン的な意味では、ジョルノのあのコロネはミケランジェロのダビデ像をモチーフにしているそうです。
「未来に向けて真っ直ぐ前を見据えている」ダビデ王のあの力強い面差しですね。それをコロネをくっつける事で体現するとは、流石荒木先生です。私だったらクルクルの癖毛パーマにするくらいしか思いつかない。と言うか思いついてもコロネをくっつける勇気はない。
流石としか言いようがない。
…所で、さっきからコロネの話ばかりしていますが、別に奇抜なファッションくらいならいいんです。
一番ないと思ったのは、イタリアに来ていた4部の康一君相手に置き引きをやらかした事。ギャングスター目指してるくらいですから、窃盗くらい訳もないのかもしれませんが…いくらDIOの息子とは言え、ジョースターの血を引く者が窃盗なんてしちゃ駄目でしょう!…まあ、それを言うなら他の部の主人公も窃盗どころか殺人してますけど。
ここまで、5部「黄金の風」が一体どんな話なのか、まったく語っていませんね…
だいぶはしょりますが、5部「黄金の風」はジョルノがイタリアのマフィア「パッショーネ」のボスになるまでのサクセスストーリーです。
最初は「パッショーネ」のブチャラティと接触し、何とか信頼を得て「パッショーネ」のボスに近づくために入団試験をパスし、ブチャラティチームに入る事に成功します。
そして、ここからどんどん話は急展開し(事の発端はジョルノが殺した幹部の隠し財産をパッショーネに収めて)ブチャラティが幹部に。
そして、ブチャラティの幹部としての初任務でボスの娘・トリッシュを無事ボスまで送り届ける事になるのですが…
もう主人公ブチャラティで良いよ。
トリッシュの護衛が始まったあたりからずっとそう思っていました。ブチャラティも飛行機盗んだりするけどブチャラティならもう何でもいいよって位ブチャラティは主人公キャラです。
ジョルノも15歳の少年とは思えないクールで冷静な判断力を持つ女子受けしそうなキャラではありますが、ブチャラティのような熱さをイマイチ感じません。
「覚悟が道を切り開く」の言葉通り、やるときゃやるし、とんでもない事でもためらわずにやってしまうスゴ味があるんですが…少年漫画の主人公らしい暑苦しさを感じない。DIOの息子だからでしょうか。
ただ、戦闘パートが間髪入れずあるので、疾走感があるストーリー展開ではあります。
ブチャラティチーム、一日で何回満身創痍になってるんだって言う…
ファンタジー系バトルが好きな方には5部は楽しめるのではないかなと思います。あとイタリア好きな方。